原因から探るうつ病の治療方法【相談しながら薬を併用する】

世の中の摩擦による発症

診察

臨機応変な対応

少し前の日本では終身雇用制がまだ機能していたので、社会全体が若者に寛容で育てるだけのエネルギーを持っていました。その頃に社会人になった人は、自己実現や家族のためだけでなく、職場や社会のためにも頑張ろうというモチベーションやパワーを持っています。しかし、現状は雇用が安定せずに若者の成長をゆっくりと待てるような環境ではなくなり、常に自分の立場や将来への不安を抱えて生きている若者がほとんどです。そのため、上司や職場は自分を守ってくれる存在ではなく、自分で自分を守らなればと実感しています。会社や上司と距離と起きたがる若者が多いのもこのためです。社会の在り方がこうだと、愛社精神や奉仕精神は育たずに、自分の身を守ることだけに必死になります。新型うつ病にかかる人の多くは若者であり、生来の自己愛の強さを持っています。しかし、それは厳しい社会の環境により、さらに強化されているわけです。自分のことしか考えていない、仕事よりも自分の都合を優先することに上司がグチをこぼすこともありますが、今の世の中ではこうしていかなければ生き残っていけない時代になっています。このように自己愛に基づく物差しで社会を生きようとすることが原因となり、世の中では摩擦がおこります。そこで発症してしまうのが新型うつ病です。上司の叱や職場での人間関係が原因で発症するのもそのためです。うつ病の治療にあたってはその原因を究明し、何よりも医師を含めコメディカルスタッフなど病院関係者との信頼関係が非常に重要になってきます。初診の受付の際に丁寧に対応してくれたり、なるべく本人の都合に合わせて受診日を調整してくれたりするような受付がいるような病院であれば、たいてい病院内での連携がしっかりと取れていることが多く、人材教育にも医師の人柄がでてくるので、こうしたことも病院選びのポイントです。医療機関を選ぶことは患者側の権利でもあるので、症状を改善する目的で受診するのに、この病院は嫌だなと考えながら無理に通院を続ける必要はありません。むやみやたらなドクターショッピングは良くないですが、信頼関係を結ぶことが明らかに難しい、対応に温かさが感じられないなど、通院するための気力さえも失ってしまうような病院は変えるのも一つの方法です。また、医師はうつ病の症状により意思疎通が上手にできないことを理解しているのが通常です。加えて、病気を引き起こしている原因との関係性を考え、一定の制約を与えてくれる医師というのも一つポイントになります。たとえば、薬の効果をみたうえで、通常2週間分の薬を出すところを1週間しか出さないなど治療方針が転換することもあり、これは必要な措置です。このような臨機応変に患者に合わせて対応できるかというのも見極めるポイントになります。